公園の暮らし エノアールカフェ


by bluetent

SCREAM! SCREAM! SCREAM !

今日は、ひな祭り。公園のテント村には、梅が満開。

去年の3月3日はイヤな思い出がある。
午前中、村の女性達に誘われて、満開の梅の木の下で、ひな祭りのパーティーをした。
敷物を広げて、お菓子や甘酒を飲んで、楽しんだ。まだ、誰もアパートに移っていなかったので、8人くらい集まって、ワイワイ楽しかった。
 そのパーティーまでは、このブルーテント村らしい、穏やかなひとときだった。
 
 その後、私の一本の前歯が取れた。
 今はその時の救急処置によりかろうじてついているが、医師によると、いずれ取れてしまうらしい。とりあえず一年もちこたえているが、いつ取れるのだろうと、時々、憂鬱になる。「一本前歯が流行らないかなぁ。amamとかに「女の一本前歯」で特集くまれたり」とか、「歯が一本ない、というのも、イイジャン!そういうのって日本の美意識っぽい!」と、自分をなだめるのだが、きっと前歯がないと、不便だったりする。入れ歯は、使いにくいそうだし、インプラントはバカ高いし・・・。やはり、「まだ取れませんように・・」と願う。

 私の、前歯が一本取れたのは、叫べなかったから。これは二次的な、三次的?な結果だが、今はそう思って希望を持つことにしている。

 そのパーティーが終わった後に、村の女性の友人が、ある男に追われていた。テントが壊される!と、彼女が助けを求めにきた。行ってみると、大きな男が門松に使うような竹を持って、彼女を追っていた。
 彼女は泣き叫び、逃げて、その男は彼女を追った。後でわかったことは、この男は大酒を飲んでいた。
 そのとき、なんと私はその男の前を立ちふさいだ。私は、怒りで一杯になって、その男に近づいてしまったのだ。このゴッツイ男は、直径15センチほどの、先をスパッと斜めに切ってある竹を両手で持っていた。まさに鬼に金棒。私の方は、女性の中では大柄と言えども、この男の力で簡単にひねりつぶされることは一目瞭然。のはずなのに、ゴッツイ竹を持ったこのゴッツイ男が友人を追いかけていることに怒って、絶対通さないねぇ!とも言ってないが、そんな気持ちで、自ら近づいて、彼女を追うその行く手を立ちふさぎ、ただ、立って、にらんで・・・今にも活動しそうな腕力と武器に対して、なんとささやかな攻撃だったことか。
アッという間もなく、私はひっくり返って、口から血を吐く。
暴力は一瞬だ。

前歯が取れた。
 私が殴られて、その後、良いことはない。私は、しばらく弱り果て、暗い顔した毎日だったり、ある日明け方突然テントを飛び出し、今更逃げたりした。私は、こんなおかしな事をしてしまうのも、きっと、元気になるため身体がそう望んでいるのだろうと、考えることにしたが、自分のパニックにかなり疲れた。この暴力に対して裁判や法の意味が分からなくなったり、損害賠償金が取れなかったり、日常めったにないことだらけで、私の生活は狂いまくった。そして、身近な人に巨大な心配事を持たせることにもなった。
 私が日々、この村で私を守るものは有機的なネットワークだと信じていたが、この一瞬の暴力には無に等しかった。しかし、幸いなことに、村の人達は、私を心配してくれて、たくさんのやさしい気持ちに包まれることで、私は救われた。そして、この村にいることができた。

一瞬の暴力に勝てることは、それ以前に近づかず、そして、叫ぶこと。
 追われていたその彼女は、助けを呼んで近づかず、泣き叫び、逃げた。全く正しい。
 それに比べて私は、その男にぬーっと近づき、黙って、殴られた。退廃。
コラー!とか、タスケテー!とか、ダレカー!とか、なぜ言えぬ!
後悔先に立たず。生きた前歯は帰ってこない。

緊急事態に、その場を一転させるような大声を、
叫べれるようになりたーーーーい!!!!!!!!!

私のように金棒を持った鬼に向かっていくまぬけな事をする人はいなくてよい。
でも誰もが緊急時に、きちんと叫ぶことができたらいいと思う。

叫ぶ事が得意な人を講師に迎え「叫ぶワークショップ」をこれから企画する予定。
参加者募集中です。
[PR]
by bluetent | 2006-03-03 17:15 | SCREAM! SCREAM! SCREAM!